私が去年の春から滋賀県に引越してきて始めた「ハウスクリーニング」の仕事。
脱サラして働く方法の一つとして挙げられる仕事です。
ハウスクリーニングの仕事の始め方
「ハウスクリーニング」としての働き方は大きく分けると3通りあります。
- 「おそうじ本舗」のようなフランチャイズに加入して始める方法
- ハウスクリーニングを行なっている清掃会社に入社する方法
- 個人で独立開業している方に弟子入りする方法
私の場合は3番の、たまたま友人から「一緒にやりませんか?」というお誘いがあり、その方の弟子入りをすることが出来ました。
周りでハウスクリーニング業を営んでおられる方がいない限り、選択肢そしては1番か2番になります。
1.フランチャイズに加入するメリット・デメリット
メリット
脱サラしてハウスクリーニングの仕事を独立開業してやっていきたい・・・そんな考えを実行する上で真っ先に思いつく方法です。
最も有名な「おそうじ本舗」を例にとりますと、現在では全国に約1,100の店舗を展開していて、その約8割の方は未経験で始められています。このことからもお分かりのように一からハウスクリーニングのやり方を学べ、開業後もサポートを受けられるのが魅力です。
そして一番のメリットは、やはり有名なフランチャイズ店の看板を掲げられることではないでしょうか?
開業後、フランチャイズ店の名前を出して仕事の営業ができるので、仕事は(特に一般のお客様から)取りやすくなるでしょう。
デメリット
開業資金が高い。
開業資金の算出を見ると開業前に必要な金額は221万5,000円、さらに開業後事業が軌道に乗るまでの生活費などで最低100万円は用意しておく必要があります。
つまり開業する資金準備が十分できて、なおかつ開業後の頑張りで2年以内に開業資金を回収できるポテンシャルがあるかがカギになりそうです。
2.ハウスクリーニングを行なっている清掃会社に入社する方法
メリット
求人広告を見つけてエントリー。見事面接に受かると、あとは社員と一緒に物件を回って仕事を覚えながら毎月20~25万円程度の収入をもらえます。
考え方によっては、お金をもらえて技術も身につきます。
この方法を選択する人は、基本的に掃除の仕事が好きで、安定して仕事を続けたい方向けですね。
デメリット
ある程度安定性はあるものの、わざわざ脱サラしてハウスクリーニングをやっている会社の社員として働く人はいないでしょう。
つまり、卒業予定の人や現在無職または転職を考えている人が、体を使った仕事の一つとして“掃除の仕事もいいかな?”という感じで選ぶパターンが多いような気がします。
普通に会社に就職しているわけですから、独立開業して成功している人のように、頑張った分だけ収入が増えるわけではありません。
将来独立開業することも考えて、数年修行の意味でやってみるのも手ですが、会社を辞めた時、自分で営業をかけて仕事を取ってくるのが非常にハードルが高いです。
3.個人で独立開業している方に弟子入りする方法
メリット
師匠により差が大きいですが、プロの技術をじっくり学べます。
そして自分一人で始めるのではありませんので、仕事もある程度あるハズです。
さらに、必要経費が最小限で済みます。
洗いの道具も実はそんなに必要ではありません。
安くて使える道具、これだけは買っておかないといけない道具を教えてもらえますので。
デメリット
まず弟子入りさせてもらえる人がいるのかという点。
もう一つは、その後のプランです。
どのくらいで独り立ちさせてもらって、仕事を引き継いでもらえるのか?という将来にわたる具体的なことが明確で、営業しなくもいい環境であるかがポイントです。取引先が少ないと、急に仕事がなくなることも・・・
仕事内容
- 退去後のアパート・マンションの全体掃除
- 在宅ハウスクリーニング
1.退去後のアパート・マンションの全体掃除
私がやっているハウスクリーニングはこちらの“賃貸アパート・マンションの退去後の掃除”です。
ワンルーム~3LDKまで、たま~に一軒家やアパートの外回り(草むしり)も行ないますし、月に1,2回アパートの定期清掃の依頼がくることも。
基本的には汚れ具合に関係なく、部屋の数で値段が決まります。
2.在宅ハウスクリーニング
ダスキンなどが有名ですが、在宅中のお家のエアコンクリーニング、レンジフードクリーニング、浴室クリーニングなどパーツ別で行なうものです。
最近はイオンなども参入していますが、1点(または1時間)12,000円という感じで仕事を行ないます。時間あたりの単価が高いので、これを個人の仕事で取れれば、かなり儲かりそうですね。
注意したいのは、やったことのない材質をガリガリやってしまったり、強い洗剤を浸け過ぎて目立つ傷やダメージを与えてしまった時です。こういったことが無いよう上手く処理できないと、高額弁償しないといけない場合も。
ハウスクリーニングはどこを掃除するのか
退去後の賃貸アパートを掃除する場合、物が残っていませんので掃除はしやすいです。
掃除の基本はホコリや汚れを取り除くこと。外せるパーツはできるだけ外して洗います。
掃除する場所に関しては以下の通り。
- キッチン周り(換気扇を外して油汚れを落とす)
- 窓の掃除(網戸のホコリ、サッシの汚れ、もちろん窓はピカピカに)
- トイレ(換気扇、トイレタンク手洗いのカルキや便器の中の尿石除去)
- 浴室(浴室内に発生したカビ取り、お風呂のフタ、排水溝、鏡に付いたウロコ取り、換気扇)
- 洗濯機置き場(排水エルボ)
- 洗面所
- 建具や巾木、押し入れ、照明
- 玄関周り(パイプスペースや消化器も)
- ベランダ(1階の場合は庭の草むしりも)
ハウスクリーニング業の仕事時間
これはもうピンからキリまであります。まずその人の腕によって大きく変わります。
私は並みか少し遅いほうかもしれません。私の師匠は他の業者の人と比べてもダントツで早いです。
例えばワンルームで綺麗な物件ですと、師匠なら2,3時間、私は5時間
2LDKで汚い物件ですと、師匠なら9時間、私は14時間もかかります。
何が違うのか?
私たちに求められているのは、不動産屋さんのチェックするところをキッチリやるということ。
ついつい気になって余計なところまで掃除してしまっている場合が多いです。
本当のプロは自分なりのこだわりを捨てなければなりません!
これが意外と難しいんですよねぇ。
ハウスクリーニング業の給料
仕事が1年を通して毎日あるということは、まずありません。
3月の引っ越しシーズンは稼ぎ時。
逆に夏は引っ越しオフシーズンで仕事は少なくなります。
そこは取引先を増やすことによってカバーできるとは思いますが。
また物件の大きさによって価格は変わりますので、2LDKや3LDKを自分一人だけで1日で出来れば、時給換算するとかなり割の良い仕事になります。
よく目にする月収○○万円も可能!なんて広告は、自分で仕事を取ってきて、なおかつフルで働き続けた金額ですからね。
まとめ
独立開業の代表格「ハウスクリーニング」
細々と個人で頑張る方もいれば、夢は大きく人を雇って自分の会社を持つ方もおられます。
最初は経験を積んで洗いの技術を上げることが急務ですが、実はそれと同じように仕事のスピードや営業力も必要不可欠。
時にそれらを同時進行しないといけない場面に出くわします。たとえ開業資金を大量につぎ込んだとしても、それは同じ。
この仕事はどんな人に向いているのかと一言で言うなら、“器用で人当たりの良く行動力のある人”
これでやっていく!という決意、職人であることのプライドを持てる人だけが成功していると言っても過言ではありません。