古物商が必要な副業とは

そもそも古物商はなぜ必要な資格なのか?

中古品を取引して営業するにあたり、古物商の許可申請をするのが警察署ということでもお分かりのように、商売に関係した事件、例えば仕入れた商品が盗品だった場合、犯人にたどり着けるように責任をもって仕入れや販売をしましょうということです。

実際にはそれと気が付かない形で仕入れてしまった、なんてこともあり得る訳ですが、ちゃんと犯人の足がつくように帳簿をつけて、調査が入った時には資料を提供できるようにしなければなりません。

そのために、対面でも非対面でも「古物商許可証」を取得して営業するにあたって、本人確認事項「氏名」「住所」「職業」「年齢」の4点を確認することと、取引情報を古物台帳につける必要があります。

古物商が必要なせどりと不要なせどり

古物商が必要なせどりと不要なせどり
ただ単に家の不用品を売るだけなら中古品でも「古物商許可証」は必要ありません。

ペットやハンドメイドなどを販売する場合も古物商は関係ありません。

そして、新品を仕入れてせどりをする場合も必要ありません。

しかし注意が必要なのが、

ヤフオクやメルカリで個人が出品した、もしくは業者でも個人から買い取った “未開封・未使用品” の商品を仕入れて売る場合は「古物営業法違反」になるということ。

古物営業法の一文で「一度使用された物品もしくは使用されない物品で使用のために取引されたもの」が該当するとの説明があります。

噛み砕いて書くと、メーカー(問屋)から仕入れたお店が販売している“新品”の商品を購入して(レシートをもらって)仕入れた物に古物商は関係ありません。(勘違いしている方が多いですが、コレは大丈夫です。警察で確認済み。)

そうではなく、リサイクル店や個人(転売ヤー)から仕入れた未開封・未使用品(新品と書かれていたとしても)を第三者に販売するケースは古物扱いになるということです。

その理由は先ほど記述した「そもそも古物商はなぜ必要な資格なのか?」にある通りです。

買ったはいいけど、いらなくなったということで販売すること自体、何の問題もありませんが、繰り返しそういった行為をしているなら、それも古物商許可証が必要になります。

古物商許可証があっても販売できないもの

古物商許可証があったとしても、仕入れてていけないものは以下の通り。

  • お酒の販売(酒類販売業免許などが必要)
  • マッサージ機器や血圧計(管理医療機器販売に必要な許認可や届出が必要。知らないで販売していいる個人も多いので注意!)
  • チケットの転売(定価を超えるダフ屋行為、または興行主の同意がない場合)
  • 偽物のブランド(気づかなくても販売してしまうと罪に問われます。ブランド側もチェックしていますので正しい知識が求められます。)

これらの商品は、特別な免許や許可がないと販売できません。もし知らずとも販売してしまうと法律違反・罰金・罰則・逮捕されるケースもあります!

ですから、自分は何を取り扱うか、取り扱わないかを前もって考えておかなければなりません。

近年は買い占め高額転売ニュースなどで転売ヤーが注目され問題になっていますので、より正しい知識と方法でネット取引していることが大切になってきます。

できるだけ簡単・ラクに中古せどりを行う方法

ラクじゃない中古せどりとは

色々調べていくと、とりあえず物を売って副業でも始めるか?なんて気軽に思えなくなったことでしょう。

私はジャンクプリンターやレトロテレビゲーム、そして古着などを中心に中古せどりをやっていました。

その経験から厄介だったのは以下の2点。

  • 古物台帳の記載が面倒
  • 2023年に明確化にされた非対面での本人確認

古物台帳の記載が面倒

古物台帳の記載が面倒
特にレトロテレビゲームをまとめ売りしているものを購入して、メンテナンス後にバラバラで販売したケースです。

全体の購入金額を、まとめ買いしたハードやソフトに各仕入れ値として振り分けます。

そのまま同じものを横流しするかのように販売できれば比較的わかりやすいですが、普通は別の時に仕入れた商品と組み合わせて販売することになります。すぐ売れることもあれば年単位で塩漬けになるソフトも出てきます。

ですから、同じタイトルのソフトやハードがある場合などは、売れた後すぐ古物台帳に記載していても本当に訳が分からなくなってきました💦

2023年に明確化にされた非対面での本人確認

せどりの本人確認
メルカリ・ヤフオクなどネット取引での本人確認は非常にハードルが高くなってしまったので、このことを知って手を引きました。しかもこう言った情報は通知されるわけではなく、自分で調べないと気付けません。

以前は管轄の警察署の担当者によって見解がバラバラでした。

私は引っ越しの関係で2019年11月に古物商許可証の取り直しをしたのですが、その際、管轄の警察署にて担当者にきちんと確認してきたのですが、当時の回答は・・・

「問題ないですよ。出品番号・ID・商品名などの情報をきちんと保管し、提出を求められた時にすぐにプリントアウトできるようにして頂ければ大丈夫です。」というものでした。

しかし2023年5月に明確になった本人確認は、非対面取引における確認の方法 – 警視庁を見て頂けるとおわかりのように、個人がやるには非常にハードルが高すぎます。

というか

購入者の立場からすると、匿名取引が前提の相手から身分証明を求められて応じたいと思うでしょうか?

というわけで、個人が副業で中古せどりを始めるにあたり、このあたりをクリアしないといけません。

無理だ・・・・

いや、大丈夫ですよ!

ラクに行える中古せどりとは

実は古物台帳の記載が不要なケースがある!という点がポイントです♪

一定の条件に注意すれば、一回の仕入れ総額が1万円未満の場合は古物台帳の記載が不要なんです。(ただし、非対面でもメールやメッセージ機能等を使用するなどして、18歳未満の者からの買い取りでないことを確認する必要があります

一定の条件とは・・・

扱うジャンルは以下のもの以外にする。

  • 自動二輪車、原動機付自転車およびそれらの部分品(ネジやボルトなどの汎用性の部分品は除く)
  • 家庭用ゲームソフト
  • 光学的方法により音または映像を記録したもの(CD、DVDなど)
  • 書籍

上記のジャンルは、1万円未満でも盗品として流通する可能性が高いことから、古物台帳の記載、つまり本人確認が絶対必要になります。例えばファミコンソフトが100円でも必要です。そして台帳は最終記載日より3年保管。

ということで、一回の仕入れ総額が1万円未満かつ古物台帳の記載が必要ないジャンルを選ぶことが最初に始めるせどりとしては比較的楽で現実的と言えます。

例えば古着はどうでしょうか?

仕入れ値を安く済ませられます。

一着数百円で仕入れられる古着をトータルで1万円を超えないような仕入れを徹底すれば、とりあえずは本人確認の義務が免除されます。(今のところ)

そして万が一に備えて、実店舗仕入れの場合なら、どこで何を買ったか分かるようにレシートやレジの方の名前などを控えておきます。

そのようにしながら、個人の持ち物を処分するレベルで経験を積んで、続けられそうだなあと思ったら古物商許可証を取るのはどうでしょうか?

こういったことが面倒なら、やはり新品せどりやハンドメイド販売になります。